親としてはひきこもりの子を持っていると何かと不安になると思います。
でもひきこもりの本人が、本当は一番不安なのです。
ひきこもり生活をしていていると、外の社会から断絶されます。つながっているのはネットやスマホだけです。ひきこもりにとって、そこがすべての世界なのです。
ひきこもりの子を持つ親の気持ち
わたしは20代後半から30代後半まで約10年間、引きこもりでした。
両親は最初こそ、少し休めばいいと思っていたようですが、30歳をすぎた辺りからはだんだんと引きこもりのわたしの将来を考えてきたようでした。
例えば、
「〇〇さんとこ、赤ちゃん産まれたって!」
「(親戚の)〇〇が結婚するからと連絡があったからお祝いしないと」
親に悪気はなかったのでしょう。こういう話をされるたびにわたしは不快な気持ちになっていました。
だって
結婚適齢期のど真ん中でギリギリの年齢
それでなくても、数少ない友人は結婚したばかりか子どもを授かっている。
両親に結婚や孫の顔を見せてあげられないという、脅迫にも似たような罪悪感に満ちあふれてしまうのです。
どうか結婚・出産問題はあまり口に出さないで欲しいです。

この勝手に脅迫観念にしばられたわたしは、のちに結婚詐欺に遭う羽目になってしまいました。

ひきこもりの自分と親との関係って?
なにせひきこもりなので、簡単な家のことはしていました。
ひきこもりの人の中には一切の家事もしないという人もいます。
(ゲームばかりしてる人も多いですから)
だから少しでもしてるだけマシじゃない??
そんなことはありません。自分でやりたくて家事を手伝っているのでは決してありません。あまりにも自分がみじめで仕方ないからやっていただけ。
- 大学まで卒業させてもらったのに申し訳ない気持ち
- 親は60歳を過ぎても働いているのに無職の自分
- 行動を起こそうとすればするほど焦る気持ち
そんな自分が情けなくて情けなくて、わたしは自分のことを
生きているだけの人間というゴミ
本気でそう思っていました。
親が甘いから、子供がひきこもりになるのか?
すべてが親のせいだとは思いませんが、
少なからずとも可能性はあり得ると思います。
肝心な20代前半くらいまでにきちんと独り立ちが出来ませんでした。

例えばライオンの親子のお話。獅子の子落としということわざです。
「一人前にするために、わざと崖に子を落とす」
うちの場合でいうと、こういう事は一切ありませんでした。
ただ大学を卒業してから、外資系航空会社に入社したので一時期は自宅を出て、海外で一人暮らしの経験はありましたが、その間も海外で不自由がないようにと気にかけてくれ時々食料やお菓子などと送ってくれていました。
それに一人っ子でしたので、どちらかというと大切に育ててもらったと思います。
わたしがひきこもりになったのは大人になってからです。
学生時代に不登校やひどいイジメもありませんでした。だからすべてが親のせいだとは思いませんが、育ってきた環境も何かしら影響があるのは否めません。
大人のひきこもりは誰にでもなる可能性があるのか?
ここでお話する「大人のひきこもり」。いつだれでもなってしまう可能性はあります。
例えばわたしの場合。
超就職氷河期に、やりたかった仕事(CA)ですね。
好きな仕事に就いたに関わらず、女同士の柔らかないじめ等色々とありました。
そこで自分の希望を失ってしまって、
その上次の仕事についてもよくわからない不当解雇にも続けざまにあいました。

そうなってくると、もう自分ではどうしようもない社会の渦に巻き込まれて、自力で立ち直るにも難しくなってきます。
なぜならば、言い訳がたくさん出てくるのです。
- 年齢
- 今更何ができるのか
- (30歳過ぎて)新しいことなど出来ない
- 変なプライド
数え上げるとキリがありません!!
会社の突然の倒産、降格人事等々。特に男性の場合のほうがより多くの理由がでてくると思います。
だから、大人のひきこもりというものは誰にでもなる可能性があります。
もっと若かったら仕事もすぐ決まったしきっとなんとかなったはずだけど今の自分の年齢とキャリアでは無理であるはずに違いない!そう思ってしまうのです。
すべてがそのせいではもちろんないのですが、今の日本社会ではそういう風潮があるのが事実です。
※ただその限りでは決してないのですが、努力や気持ちの変え方は必要です。
まとめ

- 大人のひきこもりになると親の気持ちも理解できる
- 自分の存在価値がわからなくなる
- 社会的に「ダメな人間」と烙印をおされる風潮にある
親の気持ちもひきこもり当時のわたしはある程度は理解できました。でも自力だけではどうにもできない環境(日本の社会)もあります。
どんな大企業でも倒産する時代。大企業で働いているからと他人事ではよくない時代です。
誰にでもひきこもりにはなり得るからこそ、
まだ子どもが若いひきこもりな場合は早急に手をうつ必要があると思います。
ただし、
何歳でも、「変わりたい」そういう気持ちが本気でなければ、変わることはできません。
働き方も多種多様になって今、できることから始めていかない限り・・

でも大丈夫です。わたしでも脱出できたから。
今日もお付き合いいただきありがとうございました。
誰か一人の役に立てば嬉しいです。