飛行機で緊急脱出!なぜ荷物を置いていかないとダメなの?

飛行機内で緊急脱出するはめになった!

ロシアの飛行機が緊急着陸して、乗客乗員の半数以上が犠牲になりました。
その理由として報じられているのは、
(真偽は不明ですが個人的には理由のひとつと思います)

荷物を持って脱出しようとした乗客が多かったから。

というものでした。

でも燃え上がる飛行機をみて、
荷物を持ってすぐに脱出したいと思うのも人の心。

それでもなぜに荷物を持って緊急脱出してはいけないのかを
元CA目線でお答えしたいと思います。

90秒ルール

国際ルールで90秒以内に緊急時には脱出せよ!というものがあります。

我々乗務員(って言ってもわたしは元乗務員)は
脱出シューターとかスライドとか呼ばれる、

要は『すべりだい』みたいなやつです。

あれをいかに安全に早く滑り降りるのかを訓練します。
それこそ、ストップウォッチとかで計られます。

そして乗客をスムーズに飛行機から遠ざけて命を守ることが使命です。

いかに早く安全に緊急事態の飛行機から脱出するかが、命の分かれ目となるのです。

こういう訓練をしている事も理由のひとつになります。

脱出シューター(すべりだい)は破れる?

緊急時、脱出シューター(すべりだい)はドアを開けると約10秒でふくらみます。
(機種にもよりますが・・)

大きな飛行機だと、この滑り台はかなり高いです。

CAの訓練でこの滑り台が怖いとなかなか降りられない子がいます。
わたしの同期では泣く子こそいませんでしたが、他社ではよく耳にします。

しかも普通の公園の滑り台のように滑るのではなく、

軽くジャンプして重心を前にお尻をつけて滑り降りるです。

CA訓練ではジャンプして、両手・両足を前に伸ばして着地します。
こうすることで前傾姿勢を保ち、なるべく緩やかに着地することができます。

なんの知識も持ち合わせていない乗客がこれをするのはまず無理と思います。

だからこそ、
荷物も持たず、ハイヒールは脱ぎ捨てて欲しいのです!!

荷物を持つと・・・


荷物を抱きかかえるようにして、
滑り台を降りると、どうしても後傾姿勢になってしまいます。

遊具の滑り台ではないため、後傾姿勢になるとものすごいスピードが出るんです。

そのため、着地の際にけがをしやすくなってしまう‥
ということになります。

また持っている荷物がばらけたり、
その中にボールペンや先がとがったものがあれば、
滑り台に穴をあけてしまうことになります。

例えばあなたが今、
緊急脱出の滑り台を意を決して降りようと心に決めた時、
自分の目の前で
滑り台がやぶれてぺしゃんこになってしまったら悲しくないでしょうか?

別の脱出する方法や滑り台を探さなくてはならなくなります。

★けがの防止のため
★シューター(滑り台)に穴を開けないため
★脱出の遅れを防ぐため

なのです。

ハイヒールも同じような理由でシューターに穴を開けないため、
脱いで降りてくださいと案内します。

そして恐らくハイヒールで着地したら
足を痛める可能性も高いです。

ロシアの事故と2007年の那覇空港の事故

中華航空機が那覇空港で60秒で緊急脱出に成功し、
その後派手に燃えたという事故がありました。

たしかあの時は
乗客は手荷物を持っていた人もテレビで観た記憶があるので
120%ダメということはないのかもしれません。

ですが、ここは乗務員の指示に従い、
緊急時は一刻も早く飛行機から離れることを優先しましょう。

何よりも大切なのは命です。

ロシアの飛行機事故で多くの方が犠牲になられたのは
荷物を取り出す乗客が多く、
すぐに脱出できなかったからではないかとも言われています。

荷物よりも何よりも命です!!

余談

那覇空港の事故を起こした飛行機は
しばらく空港におかれていて、飛行機のペイントが真っ白にされていました。
心の中で、どこの会社の飛行機かみんな知ってるよ・・と思っていました。
やはりイメージというものがあるんでしょうかね。。

まとめ

人として、少しでも荷物を持って脱出したくなります。

もしもわたしも乗客として乗り合わせていたら、
きっと同じような気持ちになると思います。

ただその気持ちが自分も他人の命をも危険にさらす可能性があるということを
少しだけでも覚えていてほしいと思います。

わたしならクレジットカードとパスポートはお腹と胸に入れて、
脱出しちゃうかも?とは思います(^^;
さすがに手荷物は置いていきます!!

とはいえ、何も起こらないことが一番良いことなのですが!

脱出シューターって・・・・・

滑り台になるだけではなく、
海上着陸(emergency ditching)した際にはボートにもなるのですよ~!

空の安全はいつまでも願いたいです。
素敵な旅をお過ごしください。

ありがとうございました。

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